いまどきの高校図書館事情

 最近、高校に視察に行く機会が増えている。学校経営の視点からの校長のマネジメント云々などと小難しいことをヒアリングするのが主目的なのだが、施設見学のなかで図書館をみせてもらうのが、なかなか興味深い。

 

  あまり書くと歳がバレるので、自重気味に書けるかどうかやや疑問だが、私の世代では、学校図書館にあるマンガといえば、「はだしのゲン」と「まんが日本の歴史」に尽きていて、それも小中までで高校の図書館にはマンガなどは置いてなかったような気がする。

 

 が、昨今は事情が違うらしい。図書館の蔵書をつらつら見ていると、ケータイ小説やらアニメのノベライズやらジブリの絵本やら電撃文庫やら、まさに百花繚乱である。マンガもけっこう充実していて、one pi●ceやカ●イ伝などが当然のようにシリーズで並んでいる。今日視察した学校では、MASTERキ●トンがあった。うむ、これはなかなかいいセンスをしているね。私も好きである。MASTERキー●ン。

 

 もちろん、公立図書館だったら半年くらい予約待ちになりそうなベストセラーもはずしていない。ハリポタは全巻あるのは当然。村上春樹のIQ84もある。

 

 こうした本を並べるのが悪いと言いたいわけではない。それよりも気になるのは、これだけいろいろそろえていても、なお生徒が図書室に足を運ばないという事実である。ちょっともったいなくね? とつくづく思うのである。だって、これだけいろいろな本がタダで読めるんですよ、タダで。きり丸だったら一目散に駆けつけてきそうな勢いである。

 

 そういや、先日訪問した学校には、アニメー●ュなる雑誌が置いてあった。こうしたアニメ系な雑誌も、もはや珍しくはない。ふっと表紙に眼をやったら「忍たま乱太郎」とあったので、「最近はこういう雑誌も置いてるんですね~」なんぞとツンデレっぽいことを口走りながらぱらぱらめくってみたのだが、ザッパにめくりすぎたせいか、ついに見つからなかった。仕事中に趣味を垂れ流すなという天啓なのだろう。反省してます。はい。

 

 あ、もちろん、司書ないし司書教諭に向かって「落乱や忍たま絵本も置くべきではないですかね」なんていうことは、口走っていません。いいたいのはヤマヤマだけど…ホントにこればかりはどの学校に行っても見当たらないのである。大きいお友達にも充分楽しめる作品だと思うのですがね。