脚下照顧~憧れの君は、案外近くに

今期の忍たまは何かが違う。何が違うのだろうと考えていたが、今日の初めの10秒で得心した。あまりに挑発的すぎるのだ。冒頭の三木ヱ門のファースト(?)キスに、三木ヱ門に淡い恋心を寄せていたあまたの小さいお嬢様方はさぞ心を痛めたことであろう。

そして、あたり憚ることなくだだもれのハートに三木ヱ門のエキセントリックな火器愛の深化をみた。

 

虎若と三木ヱ門は、照星さん一途というベクトルは共通ながら、微妙な距離感が絶妙である。先輩である三木ヱ門があっさりジェラシーを見せてしまうあたり、まだ13歳の子どもだからだろうか。かわいいのう。

今期の演出のひとつの特徴が、眼が消えるところであるが、長次、八左ヱ門に続いて三木ヱ門も眼を消した! びょんびょ~ん、という効果音と共にこれから多用されそうな予感がする。てか、すでに多用されている。

 

たしか伊作たちの部屋の衝立には「脚下照顧」と書いた紙が貼ってあった。上やら遠くやらに眼を奪われて足元がおろそかになってはいけませんよ、という禅語である。そう、虎若も三木ヱ門も、遠くにいる憧れの君に思いを馳せてばかりいると、その君が案外すぐそばにいることに気づかなかったりするものである。

 

照星さん、学園が誇るサイドワインダーの警戒網を潜り抜けて学園に侵入したのみならず、裏山に到達するまで山田先生たちに正体を悟られないとは、どれだけの忍者なのだろう。ここから7分すぎまで火縄銃盗難事件をサスペンスタッチに描いてるもんだから、これは続きものかと思い始めたところで、急転直下、事件は解決する。

 

…というか、川北家忍者のみなさん、伝子さんをつかまえてナチュラルに「お嬢さん」って、加藤飛蔵氏以来の天然だぞ!

 

見終わってから、冒頭の三木ヱ門と虎若のシーンは、なくてもストーリーの展開に支障がないことに気づいた。

 

【今日のひとこと】

”いえ、お礼は土井先生と山…伝子さんに”

(照星)