アニメの収録現場

…を見てきた。録音スタジオというやつである。

 

都内の雑居ビルの中に、そのスタジオはあった。いくつかの部屋があって、その一つに通される。

分厚い扉の向こうは大きく3つに分かれていて、壁際の大画面に面したソファがある部分に私たちは通される。ソファの後ろにスタッフが機械を操作するスペースがあって、その奥が声優さんが入る部屋である。

 

収録のプロセスはきわめてシンプルで、最初にシナリオを通して読む。同時にクライアントの立場である私たちは映像の確認も行う。次に、パーツごとに一回リハーサルをして、いきなり本番である。きっちり尺に合わせて話せるだけでも、プロは違うねぇ、と思う。

 

だから収録がさくさく進むかというと案外そうはいかない。スタッフさんから指示が出たり、セリフの変更が入ったり(私も2回ほど変更を依頼してしまった。ゴメンナサイ)で、30分弱のものの収録に3時間半かかってしまった。

 

ところでお目にかかった声優さんのお一人は…なんと伊助の中の人だった! 収録前後の挨拶のときに、どれだけ忍たまファンをカミングアウトしたい衝動にかられたか、収録中もその方の声に伊助を妄想してアヘアヘしそうになるのを堪えていたか、まさに試練の3時間半であった。